生涯剣道

小川 耕三郎先生

 第18回は大町剣道倶楽部の小川 耕三郎先生です。小川先生は礼儀正しく、大きな声で挨拶され、笑顔で声掛けしてくれる先生で、その場の雰囲気が直ぐに明るくなります。先生は早くして七段を取得され(25年前)、現在は西東京剣連の理事、公認審判員、大町剣の指導者としてご活躍されております。

1. 剣道を始めたのは何歳ごろですか?、動機は何でしたか?

剣道を習い始めたのは中学1年生(12歳)からです。
相手を打ってほめられるぞって、勧められました。更に、この世の中剣道で習う礼儀(挨拶)が出来たら、何とか食っていけるぞと言われました。

2. その頃の剣道具や稽古法、稽古内容は現在と違いますか?

当時は古い竹胴しか無かった、道場の借り物でした。
最初の切り返しは、現在の様に前4本 後5本でなく、元立ちの先生次第で、今より長くやっていました。
更に稽古中は水が飲めなかったですね。

3. 子供の頃の稽古量はどうでしたか?、現在と比べて違いますか?

稽古は毎日、2時間でした。
子供の頃は疲れを知りませんでしたが、現在ではとても無理です。

4. やめたいと思ったことありますか?、続けられた要因は何ですか?

剣道をやめたいと思わなかったです。
稽古はきつかったけど、当時の先生から「小川の面打ちは大きくていい!」とほめられた事がありました。
それから嬉しくなって剣道が更に好きになりました。

5. 得意技は何ですか?、また稽古で心掛けていることは何ですか?

不器用ですから、私は面しか打てません。
上の先生が攻めながら打つ前後に足をどお動かしているか?、気になります。
早い話、盗んじゃいましょう。

6. 忘れられない一本があったなら、それについて教えてください

「アキレス腱」
今から35年程前の話ですが、(調布市立)第一小学校で小林八十男先生と稽古中の事です。
小林先生の面を打とうと遠間から無我夢中で跳び込んで行った瞬間、「ブツーン」っと音がしました。
きっと誰かの竹刀が左足のカカトに当たったのかな?・・・
そのまま救急車!。皆さん気を付けて下さいネ!。

7. 大きな影響を受けた先生や恩師と慕う先生について教えてください

小西司郎範士八段、大正14年10月浅草生まれ、浅草育ちで生粋の江戸っ子で、今年92歳を迎えます。
小西先生はとにかくお元気で、声には張りがあり、朗らかでいつも周囲への心遣いにあふれ、難しい四文字熟語ではなく、先生が体験で得た術理を分り易く私たちに説いて頂く中で、小西先生の口癖は常に、「切る剣道を、当てっこはダメ」だと言われてます。
今年も(毎年のこと)京都大会での立合いで、観衆を引き付けていました。

8. 座右の銘があれば教えてください

幸せな人は「目標」のある人。私は剣道があるので幸せです!。

9. 是非お勧め!という本があれば紹介してください

特にありません。 ただ幕末期に関する著作はたいへん興味深いです。

10. 最後に子供達へのメッセージをお願いします

剣道は何歳になっても出来ます。
もし、受験とかで中断しても、又いつか復活しましょう。
剣道って楽しいもんですよねー!。