秋期・剣道研修会の報告

「秋期・剣道研修会」が10月8日(日)、神代中学校第二体育館で開催された。
午前は箕輪先生指導による「木刀による剣道基本技稽古法」について。(9:20~12:10)
 始めに箕輪先生から、制定の趣旨、目的、基本方針、留意事項(審査上の着眼点)、東京都少年剣道大会の試合要領を参考にした「剣道基本技稽古法」の試合判定基準について説明された。(資料:https://chofukenren.net/PDF/20171008KihonwazaKeikohou.pdf
 説明後、概ね「基本技稽古法」経験者2人と初心者1人の計3人一組に別れ、その各組に七段の先生方が一人づつ付いて指導するという方法で「木刀による剣道基本技稽古法」の実技が行われた。
各組とも大人の初心者指導が主となり、各組共指導のポイントは、構えた時の剣先の高さ、打突時に打突部が打突部位に届くこと、打突後の残心から横手迄、互いに縁を切らないこと、開始終了時の横手の位置が中心にあること、引いて戻る際の剣先の開き高さ等、経験者共々的確なご指導を頂いた。
 最後に二組毎に判定試合を行い、3名の審査員から夫々、「蹲踞の際、木刀の横手が外れる、打突部が打突部位に届いてない、打突後の横手の位置が中心を外れる、構を解いた剣先の高さが揃わない」等、評価の対象となる観点からの厳しいご指摘を受けましたが、これも試合者は勿論、審判する側も勉強です!。それにしても大人初心者への学習効果は抜群で、稽古前と後では雲泥の差でした。これは研修の実技指導が如何に有効かの証左ではないでしょうか。

次に小沼先生から今年度剣連で取り組む「剣道の事故防止」について。(12:10~12:25)
 「剣道の事故防止に取り組む理由」や「剣道の事故防止にどうやって取り組むか」について、剣道の指導者に何が求められるか、時代の要請とは何か、また指導者として「知るべき事」、「すべき事」は何か、また、指導者の育成をどうするか、等について説明された。
 初めての取り組みで課題が多く、各団体から推薦された推進委員は大切な役割を担いつつ協力し合い、出来ることから始めようと士気を揮われた。
(資料:https://chofukenren.net/PDF/20171008WG01KenshukaiDoc.pdf

お昼を挟んで、午後からは小野先生指導による「審判法」について。(13:20~16:35)
 始めに、「規則について」、「審判の意義」、「審判の目的」、「審判員の任務」、「審判員としての心得」、「有効打突の見極め」、「規則の解釈と運用」中でも①反則事項の見極め、②禁止行為事項、③鍔競り合いについて等、丁寧な説明を頂いた。特に強調されたのは資料にも赤字で記載の「審判が良くなれば試合が良くなる、試合が良くなれば剣道が良くなる」、審判交替時の「左右の手に旗を持つときは3人が呼吸を合わせて一斉に行う」の2点。
(資料:https://chofukenren.net/PDF/20171008KenshukaiShinpanhou.pdf
 説明後は審判員の旗の持ち方、入場の仕方、歩き方、開始位置での呼吸を合わせた旗の扱い、審判員の守備範囲、審判旗による各種宣告表示の仕方、審判旗の仕舞い方等の実際を示して、試合を通じた審判法研修を行った。
 実際の審判実技は旗の表示の仕方、審判員の立ち位置、移動の仕方に適性を欠く動作が散見され、特に二等辺三角形を構成する審判の位置取りから試合者が外れる場合が多く発生し、審判員には試合者の動きを先読みするよう指摘された。それでも、この様な不適切な位置取りに気付いて直ぐに「止め!」を掛け適正に対処した主審が一人いたのは救いで、「泥中の花?」でした。
 今回は指摘されないと気付かないことが多く、審判員が旗を挙げ主審が宣告をして開始位置に戻る際、試合者から目を離してしまい「残心」迄見ていない等はその一例。完璧な審判が如何に至難の業なのかが思い知らされた。とはいえ、審判の上達には研鑽を積むしかありません。理想の審判を目指して精進・精進!。
そのためには、稽古を通じて「審判の目を養う」稽古をするのが有効とのご忠言を戴いた。
「打って反省、打たれて感謝」の稽古にも通じると思われる。

審判法の後には、野崎先生による「指導法」について。(16:40~17:15)
 今回の内容は日頃道場で行っている「基本稽古」を見直し、惰性による基本稽古を排し、正しい基本を取り戻すという内容でした。
初めに全員輪になり、ストレッチ・準備運動をした後、竹刀を持って「打つ」を意識した素振りの正しい「面打ち」の空間打突を、「イチ・メン!、ニ・メン!、サン・メン!・・・」と、一人掛け声10本ずつ、3人掛けで計30本。
次に2人一組となり、元立ちの掲げる竹刀を目掛けて「一拍子の面打ち」を「メン!・残心・元の位置」と4本ずつ交互に数回実施。次に剣道具を着装し、最初に体当たりをしない伸びる「切り返し」を数回。
打突の振り被りでの呼吸を廃し「一拍子の打ち」に拘り、掛け声から間合いを詰め打突発声から残心に至る間一呼吸の「面」、「小手」、「胴」打ちの基本技を各4本ずつ交互に実施。
最後に「切り返し」で終了した「温故知新」の新鮮感覚がよみがえる指導法研修でした。

 今回も各団体から多くの方に参加して頂きました。10月に入ったとはいえまだまだ暑さの残る中でしたが、充実した有意義な一日となったようです。講師の先生方、試合者の皆様、係員の皆様のご協力に感謝いたします。ありがとうございました。
また研修された皆様、大変お疲れ様でした。